当サイトでは、画像生成AIツールを活用して初心者でも簡単にAI漫画を作成する方法を解説しています。AI技術を使ったイラスト自動生成や音声合成を駆使したAI漫画は、最近YouTubeなどでも人気が急上昇中。「漫画を作りたいけどスキルがなくてできない…」という方に特におすすめの内容です。
【初心者でもOK】話題のAI漫画を生成AIで驚くほど簡単に作ってみた
ChatGPTをはじめとするAIの普及によって「インテリジェンスの共有化」、簡単に言えば、今まで専門家にしか使えなかったスキルを誰でも使用することができるようになりました。
特に画像生成AIの普及によって注目を浴びているのがAIを使った漫画、すなわち「AI漫画」です。今まで漫画家しか作成できなかった「漫画」という作品を一般の人でも作成できるようになりました。絵が苦手という理由で漫画家を諦めていた方は要注目ですね。
AI漫画家とは?作品事例を紹介
AI漫画とは、その名の通り、人工知能(AI)を活用して制作される漫画のことです。AI漫画を制作する人のことを「AI漫画家」などと呼ぶ人も出てきています。
これには、AIによるキャラクターの画像生成、ストーリーやシナリオの作成などが含まれます。AIがデザインを行うことで、絵が苦手な方でも漫画を制作することができる時代になりました。
AIツールによっては、規制や技術的な問題が多く、手描きの漫画のように自由に漫画をとはいかない部分もあります。また、手描きの漫画家からは「キャラクターの顔が全て同じ、つまらない」といった厳しい意見も上がっております。
しかし、生成AIを利用した背景の生成などはすでに実際の現場でも一部取り入れられています。
キャラクターのデザインの統一技術などが大幅に上昇してきたことにより、今後一層注目が集まると予想されています。
実際にやYouTubeやAmazonのKindleストアを見てみても、漫画の作品が増えてきています。漫画というとアニメ化されているものばかりイメージしてしまいがちですが、単純に楽しめる動画だけではなく、ビジネス書などをマンガでわかりやすくといったコンセプトの書籍やも増えてきているようです。
Kindleの例 マンガでわかる新NISA
AI漫画 作り方 全体の流れ
AIで漫画を作ると聞くと難しく聞こえますが、実際にはこの3つの手順で簡単に作成することができました。
①ストーリーやシナリオを作成する
複雑なものは難しいですが、簡単な内容であればストーリーもAIを使って作成することができました。
ストーリーの作成→シーンの作成という順番で進めました。
ストーリーの作成【使用したプロンプト】
「○○」のについての漫画を作成します。ストーリーを書いてください。
-行動できない読者が、ある人物との出会いをきっかけに行動できるようになるようなストーリーにしてください。
-章立ては以下の通りにしてください。
***
プロローグ
第1章:〇〇…
第2章:〇〇…
第〇章:〇〇…
エピローグ
***
シーンの作成【使用したプロンプト】
- 「第1章: ○○」の章について、5ページ分の漫画を作成します。
- そのために必要な以下の内容を具体的に作成してください。
***
- 各シーン
- コマ割
- 登場人物
- ポーズ
- 表情
- セリフ
- ト書き
- 背景
- 小道具
- タッチ
- 配色
- 演出方法など
***
②画像を生成する
画像生成AIのツールを使ってキャラクター画像や背景画像を生成します。おすすめの画像生成ツールを3つ後述します。
必要であれば、CanvaやPhotoshopなどのツールを使って背景を削除します。
▼Midjourneyで作成した画像の例
【画像生成プロンプト】
Man in his 30s, suit, happy expression, pleased, victory pose, color, white background --niji 6
<無料で背景を削除する>
背景を削除するには、CanvaやPhotoshopなどの有料ツールを用いるとそのままデザインに使えて便利ですが、無料で削除することもできます。
Clipdropというツールを使う方法です。
Clipdrop 背景を削除(https://clipdrop.co/remove-background)
使い方は簡単で、画像をドラッグまたはアップロードするだけ。
このように画像の人物だけを切り抜きたいときなどに便利です。
他にもiPhoneの写真アプリで長押しすることでも削除できます。
Clipdropではそれ以外にも、オブジェクトの除去なども行うことができ、必要のない装飾品や文字などを削除するのに非常に便利です。
③吹き出しの追加やコマ割り
FlamePlannerやCanvaなどのデザインツールを使って、生成した画像を漫画になるように編集していきます。
AI漫画の主な使用用途は?
AI漫画の仕様のメリットはやはり「スピード感」です。
いままで数か月、数年とかかっていた漫画の制作が私の作ったものだと1、2日でできてしまいました。
そのスピード感と相性がいいところでいうと漫画本以外にも、Tiktokなどのショート動画の作成、パンフレットやチラシの漫画作成、漫画LPの制作など様々な分野で活躍することが予想されます。
AI漫画の注意点は?
Midjourneyのように著作権のあるキャラクターや作者を指定して画像生成できるものや、StableDIffisionの特定の人物やキャラクターの画像をLoRAを使って再現出来るものには非常に注意が必要です。
実際にも実在の人物を使用した例がニュースとなっています。
実在児童に酷似した性的画像、生成AIで作成か…ネット上で追加学習用データを売買(読売新聞オンラインより)
AI漫画に使える画像生成AIおすすめ3選
基本的にキャラクターを統一した画像生成には、有料の画像生成AIツールがオススメです。
私が個人的に使ってみてよかった3つの画像生成AIツールを紹介いたします。
①DALL-E3を使ったAI漫画画像生成
DALL-E3は有名なOpenAIのChatGPTの有料プラン(ChatGPT Plus)に加入すると使用できる画像生成の機能です。特に画像生成の切り替えなども必要なく、文章で「こんな画像を生成して」とお願いすると自動でDALL-E3が画像生成を始めてくれます。
日本語で会話するように画像の生成ができ、修正もできるのでPCの操作が苦手な初心者の方にもおすすめ出来る方法です。
DALL-E3を使った画像生成のメリット・デメリット
【メリット】初めての方にオススメ!
・日本語で初心者でも操作しやすい
・ストーリーや背景画像も一緒に作成ができる
・ChatGPTのみで完結できるので費用が安い(月額20ドル)
【デメリット】
・文字化けが多い
・キャラクターの固定が難しい(SEED値やGenIDを使った固定が必要)
→GPT-4oで画像からの画像生成機能がアップデート予定
(2024年6月現在は使用不可)
▼画像生成の例
【画像生成プロンプト】
A digital illustration of Saki, a female character with beautiful, long brown hair, wearing a formal business suit without any accessories, against a plain white background. In this scene, Saki is speaking with a worried expression on her face, indicating a moment of concern or unease. Despite her usual confident posture, there's a noticeable tension that suggests she's discussing something troubling or uncertain. The art style remains anime, with detailed character design, crisp lines, and vibrant coloring. The overall tone is adjusted to reflect Saki's current emotional state of concern. The background is completely white, focusing all attention on Saki's expression of worry.
②Midjourneyを使ったAI漫画画像生成
MidjourneyはDiscord上で使用する画像生成ツールなので、まずはDiscordに登録する必要があります。キャラクターのタッチから背景まで細かく指定ができます。私自身はこの方法を一番よく使っています。
crefというキャラクターの画像URLをベースに画像生成する機能があり、DALL-E3に比べてかなりキャラクターを統一しやすいのが特徴です。
一方で、英語でしかプロンプト(命令文)を入力できなかったり、生成した画像を他のユーザーに見られてしまったりなど、初心者には難しい部分も見られます。
慣れてきて、キャラクターを簡単に統一したい!という方にはおすすめできる方法です。
Midjourneyを使った画像生成のメリット・デメリット
【メリット】慣れてきた方にオススメ!
・キャラクターの統一がしやすい(crefを使用)
・背景画像も一緒に作成ができる
【デメリット】
・英語でのみのプロンプト入力
・最初のうちは生成した画像の管理が難しい
・費用が高い(一番安くても月に200枚で11ドル)
▼画像生成の例
【画像生成プロンプト】
women, 30 years old, suit, white shirt, pretty face, looks happy, color, white background, japanese animestyle --niji 6
③Stable Diffisonを使ったAI漫画画像生成
Stable Diffisonは画像生成ブームのきっかけとなった高性能の画像生成AIです。漫画のキャラクターに限らず、AI美女と呼ばれる実写系の画像を生成することもできます。
同様のことはDALL-E3やMidjourneyでもできますが、この2つは規制が厳しいため、例えば水着の美女などは作成することができません。
しかし、そういった内容の画像も自由に作成できるのがこのStable Diffisonです。キャラクターのポーズなどを細かく設定できるような拡張機能もあり、本格的に漫画を作成したいという方はStable Diffison1択といっていいほど高性能な画像生成AIです。
一方で、起動するまでの難易度という部分では最も難しいツールです。高性能PCを利用してローカルで動かす方法とGoogleColabなどを使用してWeb上で動かす方法がありますが、前者の場合には高額なPCの用意の必要があります。
難しくてもいいから、効率的にかつ精度の高い漫画画像を大量生産したいという方におすすめできる方法です。
Stable Diffisonを使った画像生成のメリット・デメリット
【メリット】高性能PCを持っている方や、大量生産する方にオススメ!
・キャラクターの統一がしやすい(SEED値固定が可能)
・一度に大量の画像を生成することができる
【デメリット】
・インストールなどの環境設定がむずかしく、PCに慣れている方向け
・ローカル版での使用の場合、数十万のPCが必要
▼画像生成の例
【画像生成プロンプト】
ポジティブ(こうなってほしい) Masterpiece, best quality, ultra-detailed, illustration, an extremely delicate and beautiful, perfect anatomy, perfect hands, 1 girl, solo, (young adult woman: 1.5), president, (hair up in a sexy knit dress: 1.2), (no glasses, brown hair, brown eyes: 1.1), sexy knit outfit, vibrant neon city at night backdrop, standing, smile ネガティブ(こうなってほしくない) (low quality:1.5), (worst quality:1.5), (monochrome:1.2), (bad anatomy, bad hands:1.5), lowres, watermark, username, text, error, missing fingers, extra digit, fewer digits, cropped, normal quality, jpeg artifacts, nsfw Sampling method DPM++ 2M SDE Schedule type Karras Seed: 75068270
漫画用吹き出し、コマ割りツールのおすすめ2選
セリフ用吹き出しの追加やコマ割りは基本的に無料のツールを使って行うことができます。中でも初心者にお勧めのツール2つを紹介します。
①Flame Plannerを使った漫画の作成
Flame Plannerを使ったAI漫画作成のメリット・デメリット
【メリット】漫画制作の素材に拘りたい方にオススメ!
・吹きだしの形や位置の調節、文字入れが直観的にできる
・背景の削除をツール内で無料で行える
・個人のツールのため、アップデートによる改善が頻繁にみられる
【デメリット】
・漫画以外のデザインの変更はCanvaの方が容易
・保存の仕方や管理が複雑
②Canvaを使った漫画の作成
Canvaを使ったAI漫画作成のメリット・デメリット
【メリット】細かいデザインにも拘りたい方にオススメ!
・透明化や背景の削除など、デザインの機能が優れている
・ツール内で画像素材が用意されている
【デメリット】
・吹き出し内の文字や画像の配置を手動で行う必要がある
・漫画専用ではないので吹き出しの形を自由に変更できない
・背景の削除や一部素材の使用には有料プランに加入する必要がある
番外編
上記の方法以外での特殊な漫画生成を2つ紹介します。
①Skyreels(旧Comicai)を使ったAI漫画生成
Skyreelsをつかった漫画生成は、ストーリーの作成、キャラクターの作成、吹き出しやコマの作成を全て完結できることが特徴です。Flame PlannerやCanvaなどのツールが不要になります。
マナという画像生成のためのポイントがログインでもらえるので、制作自体は無料でおこなうことができるのも特徴です。
しかし、一部のユーザーからは、「キャラクターの顔が似通っている」というような声もあるようです。
私は一番最初は、このSkyreels(旧Comicai)を利用して漫画を作成しました。無料でとにかく簡単に漫画を簡単に早く作成してみたいという方にはおすすめできる方法です。
Skyreelsを使ったAI漫画作成のメリット・デメリット
【メリット】簡単に無料で漫画を作ってみたい方におすすめ!
・簡単に無料で漫画が作成できる(商用利用は有料)
・すべての漫画制作を1つのツールで完結できる
【デメリット】
・キャラクターのデザインが似通っている
②Akuma.aIを使ったAI漫画生成
Akuma.aiをつかった漫画生成の特徴は、手で描くのと同じ様に、AI画像を生成できることです。書いたイラストがリアルタイムでAIによって漫画画像に変換され、さらに2024年の4月にキャラやスタイルを一貫して生成できるようになったと発表されています。
手描きのように生成できる分、ポーズや服装などの自由度が高く、元々漫画やイラストを描いていたという方にはもってこいの機能かもしれません。
一方で、テキストからの画像生成に比較すると、私のような絵の初心者には難易度が高く時間がかかってしまいました。絵を描くことに慣れている方、時間がかかってもいいから他の画像生成では再現できないポーズや服装を描きたいという方にはおすすめできる方法です。
Akuma.aiを使ったAI漫画作成のメリット・デメリット
【メリット】手描きのように画像生成したい方におすすめ!
・手描きでリアルタイムで画像生成できる
・Stable Diffusionを使わなくても”温泉”のようなシーンが描ける
【デメリット】
・絵を描く環境や慣れがないと、難易度が高い
・Midjourneyなどに比べて時間を要する
実際に漫画を作ってみた
私も実際に漫画を作成してみました。一通り触ってみましたが、個人的に一番作りやすかった、MidjourneyとFlame Plannerで作成したものをご紹介します。
公式LINE登録特典のプレゼントを紹介する漫画です。
使用用途のところで解説しましたが、今後このような広告やLPなどの需要もAI漫画で対応できるのではないかと考えています。
Midjourneyも一定枚数以上の画像を生成すると、キャラクターの一覧画面のようなものが使えるようになるようで、まだまだ奥が深そうです。
Flame Plannerもアップデートされてかなり使用しやすくなりました。レイヤーの概念が導入されたり、背景の削除ができるようになったことで、かなり作業効率が上がったように感じます。
しかし、背景の削除ではムラができてしまって、結局他のツールを利用して作成したものもあり、まだまだ未完成な部分もあるようです。
とはいえ、ここまでを絵が描けない個人ができてしまう時代がやってきました。これからの進化にもまだまだ期待ができますね。
ちなみに私はこの漫画を電子書籍の巻末に挿入しているのですが、チラシのような画像を1枚挿入していた時に比較して、登録件数は約3倍近く増加しました。漫画であれば読むという方も非常に多いようです。
機能だけではなく、その使われ方といった部分にも注目です。
本記事のまとめ
- AI漫画とは:AIツールで生成したイラストや音声を用いた漫画作品。イラスト作成や動画編集などのスキルがなくても、誰でも簡単に制作できる。
- AI漫画家とは:AI技術を活用して漫画を制作する人を指し、キャラクターデザインやストーリーテリングをAIが行う。
- 作成方法:AI漫画の作成は「ストーリーやシナリオの作成」「画像の生成」「吹き出しやコマ割り」の3つの手順で行う。
- 使用用途:AI漫画はスピーディーに制作できるため、漫画本以外にもショート動画、パンフレット、チラシなど様々な分野で活用される。
- 注意点:著作権や技術的な問題に注意が必要。特定のキャラクターや人物の再現には慎重に。
- おすすめツール:
- DALL-E3:初心者向けで日本語対応。ChatGPT Plusで利用可能。
- Midjourney:キャラクターの統一がしやすいが英語対応。
- Stable Diffusion:高性能で大量生産向けだが、設定が難しい。
- デザインツール:FlamePlannerやCanvaを使うと、吹き出しやコマ割りが簡単にできる。
- 番外編:SkyreelsやAkuma.aiも使いやすく、無料で簡単にAI漫画を作成できる。
AI漫画に興味がある方は、ぜひ様々なツールを活用して、自分オリジナルの漫画を制作してみてください。