最近、画像生成AIの利用が当たり前になってきましたよね。
MidjourneyやStable Diffusionが主流ですが、「無料で使える」「商用利用OK」という触れ込みのPicLumenを実際に使ってみました。
結論から言うと、予想以上に高機能で驚きました。
なぜPicLumenを選んだのか
画像生成AIを仕事で使いたいと思っていた私ですが、教えるという場において、Midjourneyの月額料金のハードルの高さが気になっていました。
「無料のツールって、どうしても品質が…」と思っていたところでPicLumenと出会いました。
PicLumenの基本情報
- 完全無料で利用可能
- 商用利用OK
- 生成枚数制限なし
- 日本語プロンプト対応
- 画像編集機能付き
基本登録
Googleアカウント等でサインアップしましょう。
実際に使ってみた感想
1. 画像生成の品質が予想以上
最初は「無料だし、まあこんなものか」というつもりで試してみたのですが、プロンプトの書き方次第でかなり良い画像が生成できることがわかりました。
特に、アニメ調のイラストの品質は素晴らしく、商用利用できるレベルの画像が生成できます。
基本画面
「作成」を選択
「モデル」を選択
2. プロンプトエンジニアリングを効率化できるGPTsが超便利
PicLumenの英語のプロンプトを作成するにはGPTsが便利です。
URL:https://chatgpt.com/g/g-676162fef8a88191a35963064836fc2a-piclumen
まずはこのようなプロンプトでベースとなるキャラクターの特徴を作ってもらいましょう。
プロンプト例
登場人物の通常時の見た目の特徴を詳細に含んだ画像生成プロンプトを例の形で3パターンずつ出力してください。
#ルール
背景は「clean white background」、体型は「slim build」で固定すること。
登場人物のポーズなどはプロンプトに盛り込まずに、見た目の特徴のみをプロンプト化すること
#出力例
〇男性キャラ
・日本語
最高品質、傑作、超高解像度、アニメ スタイル、日本のアニメーション、ハンサムな若い男性、10 代後半から 20 代前半、青いハイライトの入った短い黒髪、青い目、白いシャツと赤いネクタイの青いスーツを着用、優しい笑顔、スリムな体型、きれいな白い背景
・英語プロンプト
best quality, masterpiece, ultra high res, anime style, japanese animation, handsome young man, late teens to early twenties, short black hair with blue highlights, blue eyes, wearing a blue suit with a white shirt and red tie, gentle smile, slim build, clean white background
作成したプロンプトと一緒にどんなシーンのプロンプトにしたいかChatGPTに伝えましょう
3.背景の除去やインペイント機能が一つにまとまったツール
背景除去や、生成した画像の一部だけを修正できる「インペイント」機能が優秀です。
インペイント機能の活用例
- キャラクターの目の色変更
- 選択範囲を指定して「~ eyes」とプロンプトを入力するだけ
- 違和感なく自然な修正が可能
- 服装の色の変更
- ブレザーの色を変えたい場合は該当部分を選択
- 新しい色をプロンプトで指定
- 背景の修正
- 不要な要素の削除
- 背景色や雰囲気の変更
例)口を選択→open mouthと入力
ちょっといびつですが、こんな感じで作ってくれました。
4. 頭が切れても拡張可能
縦長の画像を横長に変換したり、背景を拡張したりできるアウトペイント機能も秀逸です。
実践例:
- SNS用の画像サイズ調整
- Instagramの正方形から、Twitterのヘッダー用の横長画像に変換
- 自然な背景の延長で違和感なし
- 構図の微調整
- 余白を追加して余裕のある構図に
- キャラクターの配置を変更
使ってみて分かった注意点
良かった点
- 無料とは思えない高品質な画像生成
- インペイント・アウトペイント機能の精度の高さ
- GPTsとの連携で効率的なプロンプト作成
- 商用利用可能な点
気になった点
- 生成速度はMidjourneyと比べるとやや遅い
- 混雑時は待ち時間が発生
- たまにサーバーエラーが起きる
プロユースでの活用のコツ
- プロンプト生成GPTの活用
- 基本プロンプトの生成
- バリエーションの作成
- スタイルの一貫性維持
- 効率的な編集ワークフロー
- 大まかな画像生成→インペイントで細部調整
- アウトペイントで最終的な構図調整
- 必要に応じて背景透過処理
まとめ:PicLumenは真面目に現場で使える
実際に使ってみて、「無料のおまけツール」という先入観は完全に覆されました。
特に:
- 画像生成の品質の高さ
- 編集機能の充実度
- GPTsとの連携による効率化
- 商用利用可能な点
これらを考えると、個人利用はもちろん、ビジネスでの実用にも十分耐えうるツールだと確信しています。
MidjourneyやStable Diffusionに比べると知名度はまだ低いものの、「無料で使える高機能AI画像生成ツール」として、今後さらに注目を集めるのではないでしょうか。
ぜひ皆さんも、プロンプト生成GPTと組み合わせて使ってみてください。きっと新しい可能性が見えてくるはずです。