本文へスキップ
お問い合わせ 無料体験
2026.10.31

欠乏マインドとは?人の成功を素直に喜べない理由と、成功を分け合える人の考え方【寓話でわかる】

欠乏マインドとは?人の成功を素直に喜べない理由と、成功を分け合える人の考え方【寓話でわかる】

人の成功にもやっとする気持ちの元には、「成功の数は決まっている」という思い込みがあります。性格の良し悪しとは関係がありません。この心の持ち方は欠乏マインドと呼ばれています。

この記事では、山あいの村の養蜂家の寓話を通して、欠乏マインドの正体と、成功を分け合える豊かさマインドへの切り替え方をお伝えします。明日からできることは、「おめでとう」のあとに「どうやったんですか」と1つ聞くことだけです。


人の成功にもやっとするのは、性格のせいではない

人の成功がつらく見えるのは、「成功の数は決まっている」と思っているからです。

同期の表彰に拍手する職場

同期が表彰された、と聞いたとき。「おめでとう」と口では言いながら、なぜか胸のあたりがもやっとする。あの人が選ばれたぶん、自分の席がひとつ減ったような気がしてしまう。そんなことはありませんか。

この気持ちは、性格の良し悪しとは関係がありません。多くの場合、頭のどこかで、お客さんの数も、評価の数も、席の数も決まっている、と考えています。誰かが手に入れたら、そのぶん自分のぶんが減る。そう思っていると、人の成功は自分の負けに見えてしまうのです。

理由はもうひとつあります。人と比べて自分の値打ちを測っていると、相手が上がったぶん、自分が下がったように感じます。

私にも、同じことがありました。同じ時期に始めた人が先に結果を出したとき、「すごいね」と言いながら、自分のやり方を人に教えるのを少しだけためらっていました。教えたら、追い抜かれるんじゃないか。

いま思えば、守っていたのは自分の取り分ではなく、人と比べて安心したい気持ちでした。


欠乏マインドと豊かさマインドのちがい

欠乏マインドは「足りない」から、豊かさマインドは「行き渡る」から物ごとを見る心の持ち方です。

2つの心の持ち方

成功やお客さんは数が決まっていて、誰かが取れば自分のぶんが減る。そう考える心の持ち方が、欠乏マインドです。足りない、足りない、と感じている状態ですね。欠乏マインドのときは、手柄も、知っていることも、人に分けたくなくなります。

その反対に、成功は全員に行き渡るほどある、と考えられる心の持ち方は、豊かさマインドと呼ばれています。豊かさマインドのときは、人の成功を喜べて、知っていることも分け合えます。

どちらも、誰の中にもあるものです。ただ、欠乏マインドが強くなると、自分から人を遠ざけてしまいます。その結果、自分の取り分まで小さくしてしまうことがあります。それがどういうことかを、ひとつのお話で見てみましょう。


寓話:山あいの村の養蜂家

花の蜜には限りがあると思い込んだ男は、欠乏マインドのまま取り分を守ろうとしました。

何年も蜂を飼ってきた男

ある山あいの村に、何年も蜂を飼ってきた男がいました。男のはちみつは、村でいちばんだと言われていました。

ある年、丘の向こうに若者がやってきて、巣箱を置きました。若者のはちみつは、すぐに評判になります。「あそこのはちみつは、香りがいいね」。市でそんな声を聞くたびに、男の胸はざわつきました。

若者のはちみつが評判になる

山の花の蜜には、限りがある。あいつの蜂が増えたら、うちの蜂の取り分が減ってしまうにちがいない。

そう考えた男は、花がたくさん咲く谷の場所を、若者に教えませんでした。市では、お客さんに「あっちのはちみつは水っぽいよ」とささやきます。

お客さんにささやく男

けれど、男のはちみつは少しも増えません。それどころか、悪口を聞いたお客さんはなんだか居心地が悪くなって、男の店にも寄らなくなっていきました。

ある朝、男が丘を通りかかると、若者が斜面いっぱいに花の種をまいていました。何をしているんだ、と男が聞くと、若者は笑って答えます。「蜂が増えるなら、花も増やせばいいと思って」。男は、ばかばかしい、と思いながら、その場を通り過ぎました。

斜面に花の種をまく若者

そして次の春。丘は一面の花で、うす紫に染まります。

一面の花に染まった丘

その年、男が巣箱を開けてみると、はちみつがいつもの年よりずっと多くたまっていました。男の蜂も、若者がまいた花に通っていたのです。

いつもより多くたまったはちみつ

男は、そこでようやく気づきます。花の蜜は、取り合うものではなかった。増やすことができるものだったんだ、と。

その秋、男は自分から若者のところへ行き、種まきを手伝いました。谷の花の場所も教えました。市では、お客さんに「隣のはちみつもうまいよ」とすすめるようになります。

一緒に種をまく男と若者

やがて、あの村のはちみつはおいしい、と評判が広がりました。遠くの町からもお客さんが来るようになり、男の店にも、若者の店にも、毎朝列ができるようになったのです。

2つの店に並ぶお客さん

男のはちみつを減らしていたのは、若者ではなかった

欠乏マインドの男が見落としていたのは、悪口を聞いて離れていったお客さんの気持ちでした。

男が思っていたことと、本当のこと

男は、意地の悪い人だったわけではありません。何年もまじめに蜂を育ててきた人でした。ただ、花の蜜は決まった量しかない、と思い込んでいました。だから、若者の成功を自分の損だと受け取ってしまったのです。

けれど本当は、若者が評判になったことで、男が損をしたことは一度もありませんでした。男のはちみつを増やしたのは、若者がまいた花と、その花を一緒に増やしたことでした。

これは、私たちの毎日にもそのまま当てはまります。


職場・同業・家庭で起きる欠乏マインド

身近な場面でも、人の成功はこちらの取り分を減らしていないことが多いのです。

仕事のやり方を聞く同僚どうし

たとえば職場で、同僚が大きな仕事を任されたとき。自分が選ばれなかったことばかりが気になって、その人のやり方を聞きに行けなくなる。けれど、その人がうまくいけば、チーム全体の評価が上がります。次の機会が回ってくるのは、こちらかもしれません。

同業の人が自分より先に売れたときも、同じです。お客さんを取られた、と感じるかもしれません。でも、その人が市場を広げてくれたことで、そもそもその分野を知る人が増えていることもあります。

家の中でもあります。きょうだいが親にほめられているのを見て、もやっとする。でも、親の喜びはひとり分しかないわけではありませんよね。


もやっとする自分を責めなくていい理由

人の成功にもやっとするのは、それだけ真剣に取り組んでいる証拠です。

人の成功に、もやっとしたら?

ここで、ひとつほっとする話があります。人の成功にもやっとしてしまう自分を、責めなくていいのです。どうでもいいことなら、人の成功も気になりません。

それに、豊かさマインドは、あとから少しずつ育てられます。自分は自分で大丈夫だ、と思える時間が増えるほど育っていくものです。人と比べなくても、自分の今日の一歩にはちゃんと値打ちがある。そう思えると、人の成功は自分の負けではなくなっていきます。


明日からは1つだけ:「おめでとう」のあとに「どうやったんですか」

もやっとしたら、その人に「どうやったんですか」と1つだけ聞いてください。

「おめでとう」のあとに、「どうやったんですか」

人の成功を聞いてもやっとしたら、その人にひとつだけ質問をしてみてください。「どうやったんですか」と。もやもやを、相手から学ぶ時間に変えるのです。教えてもらったら、今度は自分が知っていることもひとつ渡してみてください。

始める合図は、「おめでとう」と口にした瞬間です。その一言のあとに、「どうやったんですか」を続けてみてください。


ひとつの見方として

人の成功で自分が小さく感じたら、花を増やした若者を思い出してください。

もちろん、これはひとつの見方です。競い合うことが悪いわけでもありません。世の中には、本当に席がひとつしかない場面もあります。

ただ、人の成功を見るたびに自分が小さくなったように感じるときには、斜面いっぱいに花の種をまいていた若者の姿を思い出してみてください。花は、取り合うものではなく、増やせるものなのですね。


よくある質問

欠乏マインドとは何ですか?

成功やお客さん、評価の数は決まっていて、誰かが取れば自分のぶんが減る、と考える心の持ち方です。手柄や知っていることを人に分けたくなくなるのが特徴です。反対の考え方は、豊かさマインドと呼ばれています。

豊かさマインドは、どうすれば身につきますか?

生まれつきの性格ではなく、少しずつ育っていくものです。人と比べずに、自分の今日の一歩に値打ちがあると思える時間を増やすことと、人の成功を聞いたら「どうやったんですか」と聞いて学ぶ時間に変えること。この2つから始めるのがおすすめです。

欠乏マインドと嫉妬は、どうちがいますか?

嫉妬は、人の成功を見たときに湧く気持ちそのものです。欠乏マインドは、その気持ちが生まれる元にある「成功の数は決まっている」という考え方を指します。考え方のほうに気づくと、同じ場面でも「自分の席が減った」と感じにくくなります。


おわりに

この記事の内容は、絵と図でまとめた動画でもご覧いただけるようにしてあります。動画で見たい方はこちらです。

耳で聴きたい方へ。ラジオ「清水すばるの心のラジオ」の第6回でもお話ししています。

ほかの回の寓話は、note のマガジン「寓話でわかる自己啓発」にまとめていく予定です。

聞き流し自己啓発(YouTube 再生リスト)
清水すばるの心のラジオ

筆者:株式会社スターストリーム・スタジオ 代表 清水 昴

タグ

#マインドセット
Xでシェア Facebookでシェア LINEで送る

コメント

メールアドレスがサイト上に公開されることはありません。

最初のコメントを書いてみませんか?

このカテゴリの新着記事