2026年10月10日(土)
おはようございます。清水です。今日から、毎週土曜の朝に「SSSニュースレター」をお届けします。
note、YouTube、毎朝オンラインで開いているコピーライティングの勉強会、講師を務めるAIエージェントのスクール。発信する場所が増えたぶん、全部を追いかけていただくのは大変です。そこで、1週間の発信と現場の話を、雑誌のように1ページにまとめることにしました。
1号目は、GPT Liveの相談役から制作の裏側まで、今号の7本です。それぞれの記事の一番おいしいところを抜き出しているので、ここだけ読んでも持ち帰れるようにしています。最後に、今号の記事で使った道具のプレゼントもあります。
今号の目次

- GPT Liveに超一流経営者の知識を持たせた「声の相談役」
- 判定専用のAI「Jev」完全マニュアル
- 副業の前にやる「資産形成」の完全版
- 今号のAIニュース3本(OpenAI「dots」・安く速くなったモデル・Google「Gemini 4 Argon」)
- コピーライティングの勉強会のテーマは「パワーワード」
- AIエージェントのスクールで「AIに人格をコピーする」回を担当
- 制作の裏側:賢いモデルほど速い、わけではなかった
今号の発信
1. GPT Liveに超一流経営者の知識を持たせたら、3秒で答える相談役になった
GPT Live は、聞くことと話すことを同時にこなす音声AIです。これまでの音声AIはこちらが話し終わるのを待ってから考え始めていましたが、GPT Live は聞きながら相づちを打ちます。
もう1つの変化は、考える部分を外に任せられること。そこで、超一流の経営者が公開の場で話した発言から約4万字の「考え方の資料」を起こし、考える部分を Claude Code に、声の受け答えだけを GPT Live に分けて組みました。

実際に話してみて分かったことは3つです。
- 質問を言い終えてから約3秒で本題に入る(3往復で4.0秒・3.5秒・3.2秒)。待つ間は「少し考えますね」とつなぐので、無言の時間はありません
- 料金がかかるのは声の部分だけで、1分あたり約7.5円。3往復157秒で約0.13ドルでした
- 公式の声は英語だけ。それでも、指示を日本語で書いておけば日本語で話します
「声で話せる」と「知識を持っている」の2つがそろって、はじめて相談相手になります。電話の受付、本の著者の分身など、使い道は広がりそうです。
2. Jev 完全マニュアル ― 文章を書かずに「判定」だけを返すAI
Jev は「どれか」「何割か」だけを数字で返すAIです。ChatGPT に「この問い合わせは急ぎですか」と聞くと文章が返ってきますが、Jev は「制作依頼100%・急ぎ96%」のように数字だけを返します。

聞き方は3つの形があります。
- どれか:選択肢から1つを選ぶ(受講相談・制作依頼・その他のどれか)
- 何段階か:順番のある段階のどこかを答える(満足度は5段階のどこか)
- 何割か:はい・いいえを確率で答える(急ぎである確率は)
問い合わせフォームの振り分け、口コミの仕分け、AIが書いた文章の検品などに向いています。文章を書くのは生成AI、判定するのは Jev。この分担にすると、どちらも得意なところだけを使えます。設定のしかたから使い道まで、HPと動画でも見られるようにしました。
3. 副業の前にやること:資産形成【完全版】
普段は副業で稼ぐ方法を教えている私が、あえて書いた記事です。結論は、所得と信用がある人にとっては、時間を差し出す副業より、お金に働いてもらうほうが難易度は低いということ。
何かの結果を得るには、時間かお金のどちらかを差し出す必要があります。多くの人は時間を差し出しますが、年収600万円を超えたあたりから、お金を差し出す側に回れるようになります。そのための道具として、国は経費・減価償却・法人という仕組みを用意しています。

年収600万円までは、まず稼ぐ力をつけて収入の額を上げる。そこを超えたら、税金で消える前に手元に残す。記事では、この順番と、同じ100万円でも副業と資産でどれだけ手元が変わるかを、計算つきで並べています。
AIニュース
4. 今号のAIニュース3本 ― 「頼んだときだけ動くAI」から「ずっと働くAI」へ
① OpenAI が「dots」を発表(9月29日)
24時間動き続ける AI エージェントです。自分専用のクラウド上のパソコンを持ち、4,000以上のアプリとつながり、使う人の好みを覚えながら仕事を先回りして進めます。まずは Pro などの上位プランから順に使えるようになります。AIが「頼んだときだけ動く道具」から「ずっと働いている同僚」に変わり始めた発表です。
② 上位に近い性能のモデルが、安く速くなった
OpenAI の新しいモデル「GPT-6.1 Sol」は、上位の GPT-6 Astra に近い性能で、料金はその5分の1(100万トークンあたり入力2ドル・出力10ドル)。
Anthropic の「Claude Sonnet 5.5」(9月28日)も、前のモデルより30%速く、最大30%安くなりました。同じお金で回せる量が増えるので、量産する仕事ほど恩恵があります。
③ Google が「Gemini 4 Argon」を発表(9月30日)
Google の新しい最上位モデルです。一度に出せる量が100万トークンまで広がり、長い仕事を最後までやり切る力を打ち出しています。まずはサイバー攻撃を防ぐ専門家向けに先行公開され、一般に使えるのはその後です。
▶ Google の発表を読む(Gemini 4 Argon・英語)
教えている現場から
5. コピーライティングの勉強会のテーマは「パワーワード」
毎朝オンラインで開いているコピーライティングの勉強会では、コピーの型を1つずつ扱っています。10月2日の回のテーマはパワーワード。短くて強く、記憶に残る言葉のことです。

作り方は大きく2つあります。
- わかる言葉 × わかる言葉:本来つながらない2語をつなぐ。「ホームレス中学生」「食べるラー油」「熟年離婚」
- 思わず目が止まる強い言葉:「孤独死」「破産」のように、見たくなくても見てしまう言葉
順番は、先に「相手のどんな気持ちを動かしたいか」を決めて、言葉は後から選ぶ。言葉から考えると、強いだけで中身とつながらないコピーになります。強い言葉は1つの見出しに1〜2個まで。恐怖をあおる言葉は、Google 広告では禁止されています。
6. AIエージェントのスクールで「AIに人格をコピーする」回を担当
講師を務めるAIエージェントのスクールの10月1日の回は「AIに人格をコピーする」がテーマでした。

やったことは3つです。
- 人格を6つの層に分ける:性格、価値観、判断や考え方の型、人生の物語、知識、言葉づかい
- 公開されている発言から、層ごとに材料を集める:超一流の経営者を例に、インタビューや講演の発言を AI に読ませて、6つの層に振り分けました
- 手順書にまとめる:他人のコピーと、自分のコピー(自分の分身)の作り方を分けて書きました
人格は「話し方をまねる」だけでは写せません。判断の型と知識まで持たせて、はじめて相談相手になります。同じ週に作っていた相談役(1本目の話)は、この考え方をそのまま形にしたものです。次回は、作ったコピーが本人らしく答えるかを確かめるテストから始めます。
制作の裏側
7. 賢いモデルほど速い、わけではなかった
相談役を作るときに、考える役の AI を入れ替えて速さを測りました。

- 質問のたびに Claude Code を起動する方式:Sonnet で10〜13秒
- 立ち上げたままにして質問だけ送る方式:Sonnet で2〜3.5秒、Opus で4〜4.5秒
- 軽いはずの Haiku は23秒。「150字以内で」という指示を守らず、635字書いてきました
いちばん効いたのは、モデル選びより「立ち上げたままにする」ことでした。Claude Code は何も考えさせなくても、起動だけで約6秒かかります。声で会話するときは、賢さより返事までの時間が使い心地を決めます。「いちばん上のモデルを使えばいい」とは限らない、という実例です。
清水のひとこと
経営者の方へのコンサルで、私がよくお話ししている考え方があります。
私は、AIエージェントの時代の武器は「専門性」と「量産」の2つだと考えています。AIは作業は速いけれど、専門知識には弱い。だから、自分の専門の知識と手順を「レシピ」として残した側に価値が残ります。
そのレシピがあるから、量産したときに中身のあるものがたくさんできる。順番は「専門性を高める → 知識と手順として残す → 量産する」です。量産から入ると、中身の薄いものが増えるだけになります。

この考え方の中で、会社に残しておくべきものは2つあると話しています。サービスの知識と手順、そしてトップの人のコピーです。今号の相談役も、AIエージェントのスクールで扱った人格のコピーも、この2つ目を形にしたものでした。
何でも作れる時代だからこそ、いちばん大事なのは「何を作るか」。その考え方を1本にまとめた記事があるので、まだの方はぜひ読んでみてください。
▶ 記事を読む「AIエージェント時代の価値提供は何が変わるのか」(HP)
次号の予告
- コピーライティングの勉強会から:人がつい動いてしまう「感情のスイッチ」の入れ方。次の号の「教えている現場から」で、そのエッセンスを紹介します
- 新しい記事:YouTube のショート動画を、AI に作らせて量産する方法(公開したら次の号でお知らせします)
- 動画:資産形成【完全版】の YouTube 版(近日公開)
今号のプレゼント
今号の話に関係する道具を、まとめてお渡しします。登録などは要りません。リンク先からそのまま受け取れます。
今号の記事とつながるもの
- 声で話せる相談役キット:1本目の相談役を、自分の環境で動かす一式(使い方の手順書つき)
- Jevを今日から使う 導入手順書:2本目の Jev を、登録から最初の判定まで進める手順書
- コピーの型ナレッジ ひな形キット:5本目のようなコピーの型を、Claude Code に覚えさせるひな形
AIエージェントをもっと使いこなしたい方へ(これまでのプレゼント)
- Claude Code 画像生成 接続キット:API キーなしで、Claude Code から ChatGPT の画像生成を動かす
- Claude Code → Codex → Computer Use 接続マニュアル:Claude Code からパソコンの操作まで任せる
- 外出先から Claude Code を動かす 設定手順書:スマホから、家のパソコンの Claude Code に頼む
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。感想や「これを取り上げてほしい」があれば、メールに返信してください。全部読んでいます。また来週の土曜の朝に。
清水 昴