約30年分のレースの記録を学ばせた、競馬の予想AIを自社で開発しました。予想を出すだけでなく、毎週、実際の結果で自分の答え合わせをして育っていくところまでを、全自動で回しています。
数字で結果がはっきり出る題材で、AIの予想がどこまで通用するかを確かめたくて作り始めました。作って終わりではなく、毎週の実際のレースで答え合わせを続け、データとモデルを育て続けることにこだわっています。

作るときに決めたこと
「当てる」より「買う価値があるか」で選ぶ
よく当たっても、配当が低ければ手元にお金は残りません。そこで、勝つ確率と配当の両方から「買う価値」を計算し、価値のあるレースだけを候補にする作りにしました。

全部のレースを買うのではなく、買わないレースを決めるための道具です。どのレースにも何かしらの予想は出せますが、価値が見合わないレースは候補から外します。
性格の違うモデルを、並べて走らせる
予想を出すモデルは1つではありません。考え方の違う複数のモデルを同時に走らせ、同じレースをそれぞれに予想させています。

1つのモデルだけだと、そのモデルの癖がそのまま結果に出ます。複数を並べておくと、どのモデルの本命もそろったレースがひと目で分かり、比べながら育てられるのが利点です。
過去にだけ強いAIにしない
過去の記録でいくら成績が良くても、それが本番でも続くとは限りません。過去の答えを覚え込んだだけのAIは、新しいレースになると急に外れ始めます。
そこで、学ばせる年と試す年をはっきり分け、学んでいない年のレースで成績を確かめるようにしました。時間の流れに沿って何度も区切り直す検証や、条件を少しずつ変えても同じ結果になるかの確認も入れています。

毎週の答え合わせで、データを育てる
過去の記録だけで作ったAIは、過去にだけ強くなりがちです。実際に予想を出し、その週の結果で答え合わせをすることで、本当に効いている情報を見極めていきます。
答え合わせが終わった結果は、そのまま学ぶための記録に足されます。使うほど、学ぶ材料が増えていく形です。
入れ替えるかどうかは、人が決める
月に1回、増えた記録で新しいモデルを自動で作り、今のモデルと同じ条件で並べて予想させます。上回ったら知らせが来ます。
ただし、入れ替えは自動にしていません。数字を見て、人が判断します。

通知には、勝てている条件と負けている条件も並びます。どれを試すかは、成績を見て人が決めます。AIに任せる部分と、人が決める部分の線を、最初に引いておきました。
試して、外したこともあります
予想の本命を、別の生成AIにもう一度見直させる方式も試しました。数か月分のレースで比べましたが、成績は上がりませんでした。そのため、今は使っていません。
良さそうに見える方法でも、実際のレースで効かなければ外します。入れるかどうかは、答え合わせの結果で決めるというのが、この開発の決まりです。
開発の流れ
最初から今の形だったわけではありません。試作 → 作り直し → 検証 → 自動化と、段階を踏んで育ててきました。

- 予想サイトのデータで、決まりごとを組み合わせた予想ツールを試作。決まりを1つずつ変えて、30回あまり改善を重ねる
- 約30年分のレースの記録に切り替え、機械学習のモデルへ。40回あまりの改良で土台のモデルができる
- 過去にだけ強くならないよう、年で区切る検証と、時間の流れに沿った検証を入れる
- 実際のレースで、複数のモデルを並べて予想と答え合わせを続ける(1,500レース以上)
- 専用のパソコンで、毎週の予想・答え合わせ・記録の追加・月1回の作り直しまでを全自動に
途中で「過去の記録では良いのに、本番では伸びない」という壁に何度も当たりました。そのたびに検証の仕方を見直したことが、今の作りの土台になっています。
手を動かさなくても、毎週回ります
土日の朝に全レースを予想し、候補がスマートフォンに届きます。月曜の朝には答え合わせの成績が届きます。こちらがやるのは、届いた知らせを読むことだけです。

予想の記録とモデルは、1台のパソコンにしか無い状態にならないよう、別の場所にも自動で控えを取っています。動いたら必ず1通届く作りなので、止まった日も、止まったことが知らせで分かります。
この予想は、実際にお金を賭けずに記録だけを取る形で続けています。本当に力があるかを、実際のレースで確かめるための記録です。
良い数字も、悪い数字も、分けて残す
成績は、過去の記録で試した数字と、実際のレースで出た数字を分けて記録しています。条件を絞ったときの数字と、全部のレースの数字も、ラベルを付けて並べます。
都合の良い数字だけを見ていると、作り直す方向を間違えるからです。良い数字ほど疑ってかかるようにしています。
予想は、YouTubeとnoteでも発信しています
予想AIの結果は、記録として残すだけでなく、読み物や動画にして外へ出しています。「アスメシ競馬予想」という名前で、案内役のキャラクターを1人立てての発信です。
YouTubeのアスメシ競馬予想では、重賞レースの週に合わせて予想動画を出しています。AIが全頭を診断した結果をもとに、本命の理由を動画で解説する形です。

いちばん見られている1本は、こちらで見られます。
noteのアスメシ競馬予想では、毎週末の重賞と注目レースの予想を記事にしています。AIの予想から、レース前に読める記事にするまでを、同じ流れで毎週続けています。

予想を出す仕組み、記事や動画にする仕組み、どちらも自社で作っています。分析から発信までを1か所で組めるのが、弊社の作り方です。
同じ作り方は、競馬以外にも使えます
この予想AIは、「過去の記録から確率を出す」「実際の結果で答え合わせをする」「結果を足して作り直す」の3つでできています。同じ設計で、競艇と競輪の予想AIも開発しました。

数字で答え合わせができるものなら、題材は選びません。たとえば、こんな仕組みにそのまま当てはめられます。
- 来月の売上や来店数を見込み、月末に実際の数字と答え合わせをする
- 商品ごとの売れ行きを読み、仕入れの量を決める
- 問い合わせや予約が増える時期を前もって知り、人の配置を決める
- 広告ごとの反応を記録し、次に出す広告を選ぶ
大事なのは、予想を出すことより、外れたときに何がずれていたのかを毎回確かめられることです。そこまでを仕組みにしておくと、使うほど精度が上がっていきます。
弊社はAIの使い方を教える立場でもあり、大事にしているのは、作って終わりにせず、使いながら育つ形で納めることです。
こんな予想AI・分析ツールを作りたい方へ
お手元にある記録や、正規にご契約のデータを使って、御社専用の予想・分析の仕組みをお作りします。予想を出すところから、毎週の答え合わせ、結果の通知、記事や動画での発信まで、必要なところだけ組み合わせられます。
最初の1本は、制作からお試しまで0円です。何を予想したいのか、どんな記録をお持ちか。そこだけお聞かせください。

自分で作ってみたい方へ
この予想AIも、毎週の自動運用も、AIに指示を出しながら作りました。同じことを、ご自身でもできます。
Claude Code のスクールがあり、私が応用編の講師を務めています。作りたいものを、自分の手で形にするための場です。
