2026年10月17日(土)
おはようございます。清水です。SSSニュースレターの2号目をお届けします。
前号で予告していた2本、YouTubeショートをAIで作る記事と、資産形成【完全版】の動画も公開できました。今号は、編集ソフトを開かずに作るショート動画、相次ぐ個人情報漏えいへの備え、AIを名著で育てる方法、新しく始めた世界のニュース解説など、今号の7本です。
それぞれの記事の一番おいしいところを抜き出しているので、ここだけ読んでも持ち帰れるようにしています。最後に、今号の記事で使った道具のプレゼントもあります。
今号の目次

- YouTubeショートを、編集ソフトを開かずに作る「ある1文」
- 個人情報漏えいが相次ぐ理由と、今日やる二段階認証
- Claude Codeを、名著7冊・113の型でコピーライターに育てる
- 新シリーズ「小学生でもわかる世界のニュース」
- 今号のAIニュース3本(GPT-6が全員に・Claude Haiku 5.5・Gemini agent)
- コピーライティングの勉強会から:人を動かす「8つの欲求」
- 制作の裏側:AIの要約に出てくる数字は、そのまま使わない
今号の発信
1. YouTubeショートを、編集ソフトを開かずに作る ― 効いたのは「ある1文」
動画編集をしたことがなくても、伸びているYouTubeショートと同じ見た目の動画を、自分のテーマで作れます。私は編集ソフトを一度も開かずに、Claude Codeだけで、見本とほぼ同じ縦型のショートを作りました。

やったことは3つです。
- 見本を1本渡す:伸びているショートを1本、作業フォルダに置く
- ある1文を添える:「真似して」で終わらせず、どこまで再現してほしいかを1文で伝える
- 作り方を手順書に残す:うまくいった作り方を、次も使える手順書にする
いちばん効いたのが、2つ目の1文です。
「画面を部品ごとに分けて、位置関係と、動く速さの変わり方まで忠実に再現してください。」
「真似して」とだけ頼むと、AIは全体をなんとなく似せようとします。部品ごとに、位置と速さまで、と頼むと、Claude Code は文字・枠・画像・背景を切り分けて、見本を1コマずつ測り始めます。冒頭で画面が弾む動きまで、見本に近づきました。
貼ってそのまま使える頼み方の文は、記事にポイント1〜4に分けて載せています。
2. 個人情報漏えいが相次ぐ理由はAI ― 二段階認証だけは今日オンに
9月の終わりから、個人情報漏えいのニュースが止まりません。タイムズカーで約660万件、焼肉きんぐのアプリで約1,079万件。東京商工リサーチの集計では、1,000万件を超える漏えいは2012〜2025年の14年間で3回だったのが、2026年は10月5日までで、もう3回起きています。
原因の大きな1つはAIです。これまでひと握りのハッカーしかできなかった「弱点探し」を、AIが自動でできるようにしてしまいました。一方で、守る側にいちばん効くAIは、限られた大企業しか使えません。会社が守り切ってくれる前提は、もう置かないほうがいい、というのが記事の出発点です。

それでも、私たちにできることははっきりしています。情報が漏れても、ログインさえ破られなければ乗っ取りは防げます。
- 守る順番は、まずメールから(ほかのサービスのパスワード再設定の鍵を持っているため)
- 設定の「セキュリティ」から二段階認証をオンにする。1つにつき数分
- 番号の受け取りは、まずSMSで十分。大事なのはオフのままにしないこと
今日やることは、メールのアカウントで二段階認証をオンにすることだけ。時間にして5分ほどです。
3. Claude Codeを、名著7冊・113の型でコピーライターに育てる
AIに「売れるタイトルを考えて」と頼むと、どこかで見たような文が返ってきます。何も持たせないと、AIはネットにある文章の平均のような答えを返すからです。
そこで、コピーライティングとマーケティングの名著7冊から113の型を抜き出して、Claude Code のナレッジとして持たせました。

人が書きながら思い出せる型は、せいぜい2つか3つです。Claude Code なら、113の型を毎回すべて見比べてから、いま書く場面に合うものを選べます。今は「コピーライティング使って」と一言いうだけで、型どおりに書いてくれます。
自分で始めるなら、本を読みながらスマホにメモするだけで十分です。記事では、メモを型に変えて Claude Code に覚えさせるまでを、実画面つきでまとめています。
4. 新シリーズ「小学生でもわかる世界のニュース」を始めました
遠い国のニュースが、自分の家計とどうつながるのか。それを「2本の道」で説明するシリーズを始めました。

1本目はガソリン代。中東の事件は、原油の道と円の道の2本を通って日本に届きます。日本は原油の9割以上を中東から買っていて、しかも代金はドルで払うからです。
2本目は日経平均。10月8日、日経平均は前の日より993円安い69,042円で終わり、7万円を割りました。中東の事件は、会社のもうけの道と金利の道の2本を通って株価に届きます。2本の道が分かると、新NISAの残高が減った日にも、何が起きたのかを自分で説明できます。
3本目は、オルカンとAIに集まる世界のお金の話です。
AIニュース
5. 今号のAIニュース3本 ― 「答えが道具になる」「安く速く」「仕事を丸ごと」
① ChatGPT の GPT-6 が、無料プランを含む全員に(10月7日)
GPT-6 では、回答にグラフやボタン、計算ツールなどを、その場で組み込めるようになりました(Intelligent UI)。「割り勘を計算するツールを作って」と頼めば、会話の中にそのまま使えるツールが出てきます。
ウェブ検索が要る質問では、答え始めるまでの時間が平均44%短くなりました。中で動くモデルは、有料プランが GPT-6 Sol、無料と Go プランが GPT-6 Luna です。
② Anthropic が「Claude Haiku 5.5」を発表(10月7日)
いちばん安く速い小型のモデルで、料金は100万トークンあたり入力0.1ドル・出力0.5ドル。要約や仕分けのように量の多い仕事を、これまでの約4分の1の費用で回せるようになります。
③ Google が「Gemini agent」を発表(Gemini at Work 2026)
質問への回答、資料づくり、画像づくりを、1つの入力欄で任せられる仕事用のAIエージェントです。Gmail だけでなく、Microsoft 365 や Slack の中でも使えます。プロジェクトごとに使うお金の上限を決められるのが、会社で使う人にはうれしいところです。
▶ Anthropic の発表を読む(Claude Haiku 5.5・英語)
▶ Google の発表を読む(Gemini at Work 2026・英語)
配信の直前に出た発表も3つ
- Anthropic がシンガポールに拠点(10月14日):政府のIT部門では1,500人以上がClaude Codeを使っています
- Anthropic が外部の評価機関を社内に迎える(10月15日):安全性の評価結果を外の団体が公開します
- OpenAI が「GPT-Rosalind」を大学へ(10月15日):生命科学の研究室に、費用の支援つきで提供します
教えている現場から
6. コピーライティングの勉強会から:人を動かす「8つの欲求」
前号で予告していた、人がつい動いてしまう感情のスイッチの話です。毎朝オンラインで開いているコピーライティングの勉強会で扱った、LF8(8つの欲求)という型を紹介します。

人が「何かをしたい」と思うときの欲求は、だいたい次の8つのどれかに分けられます。
- 生き残り、人生を楽しみ、長生きしたい
- 食べ物、飲み物を味わいたい
- 恐怖、痛み、危険を免れたい
- 性的に交わりたい
- 快適に暮らしたい
- 他人に勝り、世の中に遅れを取りたくない
- 愛する人を気遣い、守りたい
- 社会的に認められたい
使い方のコツは2つ。1つは、書く相手の「根本の欲求」がどれかを決めて、そこを刺すこと。同じ「AIを学びたい」人でも、会社で認められたい人なら「上司に褒められる」、会社から離れたい人なら「スキルを身につけて自由になる」が響く言葉です。
もう1つは、たくさんの人に読んでもらう文章なら、8つを1行ずつ箇条書きにすること。どれかに必ず引っかかるからです。ただし、テーマに合わない欲求まで並べると不自然になるので、合うものだけを選んでください。
制作の裏側
7. AIの要約に出てくる数字は、そのまま使わない
世界のニュース解説を作るとき、最初は海外ニュースをAIがまとめた要約を素材にしていました。ところが、AIの要約に出てくる数字が、実際とずれていました。

10月7日の韓国の株価(KOSPI)について、要約は「2.85%下落」と書いていましたが、韓国の報道では1.98%下落でした。もっともらしい数字ほど、気づかずにそのまま書いてしまいます。
そこで、作り方を変えました。
- 本文に出てくる数字と事実を、1行ずつ「裏取り表」に書く
- 元の記事を開いて読んだものだけに、確認済みの印をつける(検索結果の要約だけでは印をつけない)
- 本文の数字が裏取り表に全部あるかを、機械で確かめる(1つでも足りなければ公開できない)
AIは作業を速くしてくれますが、事実を確かめる手間までは省けません。だからこそ、確かめる手順を仕組みにして、毎回同じように通すようにしています。
清水のひとこと
前号で、AIエージェントの時代の武器は「専門性」と「量産」、という考え方をお話ししました。今号は、その続きです。
正直に言うと、私の持論では、量産は悪です。中身の薄いものが増えるだけだからです。ただし、質の高い手順書を作り、質の高い道具をそろえたうえでの量産は別だと考えています。
だから、まずやることは1つ。質の高いものを1本作り、そのやり方を言葉にして残すことです。今号のショート動画の記事も、名著をAIに覚えさせた記事も、やっていることは同じでした。良いものを作るやり方を言葉にして残したから、AIが同じ質で何度でも作れるようになりました。
量産から入ると、薄いものが積み上がります。先に1本、自分が気に入るものを作ってみてください。ショート動画の記事の「おわりに」にも、同じ話を書きました。1本目を作るときの頼み方と一緒に読めます。
▶ ショート動画の記事を note で読む(最後の「おわりに」)
次号の予告
- 世界のニュースの続き:オルカンとAIに集まるお金の話を、動画でも見られるようにします
- AIエージェントのスクールから:AIにコピーした人格が、本当に本人らしく答えるのか。確かめたテストの結果を、次の号の「教えている現場から」で紹介します
今号のプレゼント
今号の話に関係する道具を、まとめてお渡しします。登録などは要りません。リンク先からそのまま受け取れます。
今号の記事とつながるもの
- ショート動画作成キット:1本目のショート動画を、Claude Code に「準備して」と頼むだけで作れる一式
- 個人情報漏えいから自分を守る チェックリスト:2本目の二段階認証を、印を付けながら進められるチェックリスト
- コピーの型ナレッジ ひな形キット:3本目のように、コピーの型を Claude Code に覚えさせるひな形
これまでのプレゼント(中身は、それぞれの受け取りページで見られます)
- 声で話せる相談役キット
- Jevを今日から使う 導入手順書
- Claude Code 画像生成 接続キット
- Claude Code → Codex → Computer Use 接続マニュアル
- 外出先から Claude Code を動かす 設定手順書
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。感想や「これを取り上げてほしい」があれば、メールに返信してください。全部読んでいます。また来週の土曜の朝に。
清水 昴